皆さんは家族や友人、同僚と投資の話をしますか?
ネット証券会社ができて取引が簡便になり、特にNISA制度ができてからは少し話しやすくなったのかもしれませんね。
しかし具体的な話はしていない方が、ほとんどではないでしょうか。
それは一体なぜなのか?
私が思う理由は下記のとおりです。
①投資で稼ぐお金は「不真面目なもの」というイメージがある。
②投資という言葉に接続するものが「詐欺」だから。
③お金の話は感情を揺さぶるから。
投資でお金を増やすのは不真面目?
お金とは、本来は綺麗も汚いもなく、平等な価値を持つものなのだと思います。
もちろん違法行為で得られたお金は汚いと言えるのかもしれませんが、正しい表現を探すとしたら「その人が持つことに妥当性がないお金」となり、その妥当性のなさに対して人は汚いという感想を抱くのではないでしょうか。
では投資で増加した資産についてはどうでしょうか?
投資はリスクを負って行うものですし、多くの商品から調べて選んだり日々情報を得たりと全く労力を割いていないわけではありません。
そもそも、投資するためのお金は、元は労働で稼いだものであることが多いですよね。
ですが配当金や売却益、含み益は、労働で得たお金ではないため、「不労所得=不真面目なお金」というイメージがあるのかなと思います。
近い資産として、相続や生前贈与でそれなりに大きなお金を得ている場合にも、投資と同じように他者には話しにくい雰囲気があるかもしれませんね。
それはやはり、「不労所得=不真面目なお金」というイメージが原因ではないでしょうか。
投資すると詐欺にあう?
日々ニュースになっていて、投資って「詐欺」のイメージがありますよね……。
元を辿れば、お金は増やしたいけれど投資は難しいという思い込みがあり、専門家(っぽい人)に教えてもらおう/任せてしまおう→LINEやnoteに誘導されカモにされてしまう、あるいは不用意に他人に現金を渡して運用を任せてしまう、という流れがあるのだと思います。
商材販売や、売り煽りや買い煽りも横行しており、投資界隈に落とし穴が多いのは確かです。
でも私のような素人投資家のほとんどは、難しくてもわからないなりに調べて、投資方法を考えています。
楽をして儲ける方法があれば、大多数がその方法を採用しているはずですよね?
(インデックス投資は再現性が高いのでおすすめされることが多いですが、それを選ばない人も多くいます。)
投資スタイルは星の数ほどあり、同じ銘柄であっても売買のタイミングで結果は全く違ってくるのが投資です。
正解など、どこにもないのです。
「投資は自己判断」という大原則を踏み外したとき、詐欺に遭う可能性が出てきます。
そこさえ間違わなければ詐欺とは無縁でいられるはずで、無闇に投資を恐れる必要はありません。
負の感情を抱かないために
禁忌の話題は、お金のほかにも政治や宗教、「結婚や子どもはまだか」といったことまで多岐にわたりますよね。
それらに共通するのが、「感情を揺さぶられる」ということがあるのだと思います。
もちろん根底にあるのが「共感」であれば問題ないですが、はなから否定的であったり興味本位で重要な価値観に踏み込まれるのは不快なものです。
・他者と共有するつもりのない個人的なこと
・努力していてもなかなか達成できないこと
・つい比較して劣等感を抱いてしまいがちなこと
そういった話題は避けられて当然です。
でも長年の友人といった信頼できる相手と、投資という共通の趣味を持てたら楽しいだろうなとも思うのです。
私は一度、義母とほんの少しだけ投資の話ができてすごく有意義でした。
なぜなら、投資先は価値観を反映するからです。
例えばある外食チェーン企業に投資する理由が、株価が上がると思っているとかレストランで使える優待券がもらえるだけでなく、食糧自給率を上げる取り組みをしているからとか、子ども食堂を支援しているからだとしたら。
その投資家は自分の利益だけでなく、社会への還元という視点で投資先を選んでいるのだなとわかって、その価値観も企業もいいね!となると思うんです。
投資=社会勉強、という側面もありますしね。
でも感情的になることをお互い避けるために、具体的な資産額は言わないほうがよいでしょう。
また自分がいくら投資に成功していたとしてもそれを最適解と思わず、相手と自分のやり方は違って当然と心得ることが重要ではないでしょうか。
まとめ
・不労所得にマイナスイメージが強い人には投資の話はしない
・投資詐欺に遭わないよう身を守れると知る
・総資産額を言わない、相手の投資手法を否定しない、自分の考え押し付けない、などのマナーを守る
といったことを意識すれば、投資の話題は禁忌ではなくなり、身近な人と投資の話で盛り上がることができるかもしれません。
もともと株クラ仲間として出会っていたら、総資産額を言うのなんて抵抗はないんですけどね……。